2023.11.10

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オーラルフレイルについて~認知症との関係性~

こんにちは、cocoroはなふさ歯科医院 院長の瀧口です!

前回から引き続き、口腔機能の衰え
「オーラルフレイル」に関する話をもう少しだけ…

オーラルフレイル予防のためには、
まずは自分の口の中の状態を知ることから始まります。

日本歯科医師会が定めたオーラルフレイルのチェック項目があります。
自身の口腔内の状態をチェックしてみてください。

質問項目 はい いいえ
半年前と比べて、堅い物が食べにくくなった 2 0
お茶や汁物でむせることがある 2 0
義歯を入れている 2 0
口の乾きが気になる 1 0
半年前と比べて、外出が少なくなった 1 0
さきイカ・たくあんくらいの堅さの食べ物を噛むことができる 0 1
1日に2回以上、歯を磨く 0 1
1年に1回以上、歯医者に行く 0 1

<合計の点数>
・0~2点:オーラルフレイルの危険性は低い
・3点:オーラルフレイルの危険性あり
・4点以上:オーラルフレイルの危険性が高い
出典:東京大学高齢社会総合研究機構 田中友規、飯島勝矢

 

そして、口腔機能の低下は認知症とも密接に関係しています。
歯およびかみ合わせの喪失や口腔機能の低下が、食形態の低下・食事摂取量の減少につながり、食欲低下や低栄養といった負のスパイラルとなることは、前回説明しましたが、噛む回数が減ることで脳への刺激も少なくなり脳血流量が減少することも知られています。

専門家による研究結果では、咀嚼することで前頭部に15%以上血流量が増加することが報告されています。
また、咀嚼機能の低下により食べられる食品が限られてくることで、健康でいるために必要な栄養素が脳へ吸収されず、認知機能が衰えていくことがあるようです。

一方で、歯周病が悪影響を与えることもあります。
歯茎の炎症部分から細菌毒素などが発生し、血液を介して神経損傷を引き起こすためです。
体内に炎症箇所があると、血管が障害されて動脈硬化が始まるため、これも認知症になる危険因子となりえます。

そして、社会との接点が断たれることも認知症の進行と深く関係しています。
オーラルフレイルから生じるフレイルの悪化によって、筋力の低下介護の重度化が生じると、自宅に引きこもりがちになります。
人と話す機会がなくなると、ますます脳へ受ける刺激が少なくなり認知症悪化に拍車がかかるのです。

噛むこと食べることしゃべること
何気ない日々の行為であっても、
すべては健康を保ち、生活の質を向上するための重大な要素です。

日頃の良好なお口のケアの確立と
定期的な歯科受診を通して、
我々歯科からも、健康寿命の延伸
そして将来の介護予防に貢献させてください!

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