2023.06.20
- 歯とお口のセルフケア
- 治療と予防歯科
- 院長ブログ
位相差顕微鏡を使って目で理解する歯周病
こんにちは、cocoroはなふさ歯科医院 院長の瀧口です!
ヒトのお口のなかには、
500~700種類もの細菌が存在しており、
その中には虫歯菌や歯周病菌も含まれています。
そのなかの1種であるスピロヘータ(らせん菌)は、
歯周ポケットの内側に生息している、
歯周病の原因となる細菌です。
スピロヘータは歯肉の炎症を起こし、
歯根膜や歯槽骨などの歯周組織を破壊していきます。
しかし、細菌は肉眼で見えるものではないため、
危険性を理解しにくい一面もあります。
歯垢1mgの中には、10億個もの細菌が
存在していると言われています。
そこで当院では、
歯周ポケット内の歯垢(プラーク)を
採取してプレパラートに乗せ、
位相差顕微鏡で細菌の様子を見る検査を
提供しています。
位相差顕微鏡で確認できる菌の一部です。
スピロヘータ(歯周病菌)
カンジダアルビカンス(カビ菌)
歯肉アメーバ
顕微鏡画像をモニターに映し出すと、
らせん状に動くスピロヘータが確認できます。
スピロヘータの数が多ければ多いほど
歯周病が重症化していくので、
専用の器具を用いたクリーニングや
歯石取りでお口の中の細菌数をコントロールし、
症状改善を目指します。
歯周病は感染症です。
カビ菌が増えすぎると、歯周病菌が定着する足場にもなるため、
歯周病菌が再感染しやすくなります。
再感染予防の為にも、毎日の歯磨きと
歯科医院における定期的な顕微鏡検査や
プロフェッショナルクリーニングによる
メンテナンスはとても重要です。
この、位相差顕微鏡による細菌検査は、
目に見えない細菌を視認して、
患者さんがお口の中の現状を把握することができるため、
歯周病治療の必要性を理解していただきやすいと考えています。